ギターケースのハンドルを取り付ける金具も自分で修理できちゃいます

ハードケースのハンドルは、一度壊れると専用のパーツを入手するのが難しく、代用すると長持ちしなかったり、みなさんも苦労されていると思います。プラスチックやレザーのハンドルが割れたり切れてとれているハードケースの修理はご紹介しました。ブラケットの部分が残っていれば、アクセルだけ取り換える比較的簡単な作業なのですが、このアクセルが入手できないために、針金やネジで無理やり紐を止めているような応急処置も見受けますが、いつ突然「ブチっ」と切れるかわからないおっかない状態です。

さて、今回は近年のカナディアンハードケースの悪名高きブラケットのリペアです。まず写真ですが、これはブラケットを止めているリベットごと本体から抜けてしまっています。

リベットも片側が折れていますし、本体の木部も穴が少し割れて広がっています。

損傷した金具を取り外す

裏側のライニングをマイナスドライバーで「えいやっ」と広げます。破らないように注意してくださいね。

損傷箇所が見えます。

おなじみのニッパーで古いリベットを切り取ってしまいましょう。

交換に使用するリベット

交換するのは、3種類あるリベットのうち、Gibson用の一番短いものです。ちなみに、真ん中が一般的なラッチを止めるための現行・ヴィンテージGibson/Fender用、もっとも長いのは、Fender・GibsonのG&G製ですが、時代によってスペックが若干異なりますので、まずは、ケース+ブラケットベースの厚みをみて、合わせてやる必要があります。だいたいのGibson/Fenderのハードケースであれば、真ん中のサイズで適合します。

切れたリベットと比較してみましょう。

リベットを入れて固定する

今回はハードケースの木部の損傷もあるので、一番短いリベットにホームセンターで購入したワッシャーを補強用に裏側にかませることにしました。

内側からみるとこんな感じです。

前回も登場した愛用のプライヤーでがっつり挟んでリベットの足を広げます。

いかがでしょう。新品の時より頑丈になりました(笑)

仕上げ

仕上げは、木工用ボンドをたっぷりつけます。

私は、乾くと透明になるボンドを使っています。匂いのあるものや溶剤系など、ギターに良くないものは避けています。最後に乾くまで留めておきます。意外と便利なのが、この「布団干挟み」で、100円ショップでも売っています。これで乾くまで留めておくと、よりきれいな仕上がりになります。

ボンドが乾いたら完成です。いかがでしょうか。ピンを取り替えるだけのリペアよりは手間がかかりますが、ブラケットの損傷もお手持ちの道具だけで修理ができちゃいます。

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