切れたギターストラップを修理してみよう

ストラップ自体は、どうしてもストラップピンを引っかけるレザーの穴の部分が劣化してしまうので消耗品的なイメージがありますが、近年のヴィンテージ・ストラップ・ブームを鑑みると、痛んだから「捨てよう」とはなかなかならず、また愛着のあるACEやBobby Leeのストラップを長く使いたいというファンもいると思います。今回は、痛んだストラップエンドのリペアをやってみましょう。

傷んだストラップをチェック

次の写真のレザー部分は比較的状態が良いものですが、それでもこのままステージやライヴで使用していると、レザーが切れたり、広がった穴からストラップピンがするりと抜けたりしますので油断できません。

また、ACEのストラップは、ロゴ側がリベット打ちとステッチで固定されていますが、リベットが小さいため、この部分からほつれてくる事が多いです。

反対側のエンドはステッチがなく、リベット2個で止められているだけです。こちらは、メタルのバックルに引っかけて折り返しでレザー同士リベット打ちなので比較的頑丈ですが、それでもストラップピン穴の痛みは避けがたいようです。

レストア用に、ヴィンテージと同じ厚み・スペックで、強度のある牛革を使ったVintage Maniacsのストラップ・リペアキットを使います。今回は特別に箔押しでACEのロゴを入れてみました。販売しているリペアキットにロゴは入っておりません。リベットはヴィンテージ同様のブラックを使用しますが、サイズは強度を考えて若干大きめのものを採用しましょう。

古いレザーエンドを取り外す

バックル側から作業開始です。まずは古いレザーエンドを取り外します。

新しいレザーエンドを取り付ける

バックルにレザーの折り返しを通します。

リベットを穴に差し込み、付属のカシメ打ちとカナヅチを使って固定します。

なかなかサマになっています。

もう一方のエンドの作業

次にリベットとステッチで留められているロゴ側のエンドです。こちらは、思い切って古い部分をハサミで切り取ってしまいましょう。

取り付ける位置に新しいレザーエンドを置きます。表側から見るとこんな感じ。

裏側から。

バックル側と同様の方法でリベットを固定します。

裏側にもレザーをあてますので、リベットの固定は強度があり、オリジナルよりも耐久性が増しました。オリジナルよりも内側にストラップピンホールを開けているので、安心して使えますね。

貴重かつ高価なヴィンテージ・ストラップですが、やはりヴィンテージ・ギターを弾く時には常に使いたいものですね。こうした修理が個人でも簡単にできますので、お気に入りのストラップはガンガン使いましょう!

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